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202108号

■食品市場と市場商品のトピックス■

全粒穀物の消費が増加

 低炭水化物ダイエットや炭水化物抜きダイエットの人気が高まっているにもかかわらず、全粒穀物の消費が5年前と比べて増加または横ばいであると回答した消費者は95% もいる。オールドウェイズ全粒評議会が2021年5月に米国成人1,505人(18~88歳)を対象に実施したオンライン調査によると、59% のアメリカ人は、米国農務省の食生活指針で推奨されている、穀物の半分以上を全粒穀物にすることを満たしていた。25% 以上の人が、可能な限り全粒穀物をたいてい選ぶと答え、特に、Z世代とミレニアル世代で、穀物の半分を全粒穀物にしている割合が64% と高い。また、0~12歳の子供を持つ親の67%、健康志向の消費者の74% が、ほとんどいつも全粒穀物を選んでいる。炭水化物を控えている人は、全粒穀物消費量が少ないと思われがちだが、買い物の際に全粒穀物を探すと答える傾向がある。また、炭水化物を避けていると答えた人は、たいてい全粒穀物を選んでいると答え、過去5年間で全粒穀物摂取量が増えたと答える傾向がある。多くの消費者がステイホームを余儀なくされたことが全年齢層の全粒穀物消費増加に一部貢献したと考えられ、88% の消費者は、自宅で食事をする際に全粒穀物を摂取する可能性が最も高い。全粒穀物を選ぶ一番の理由は、依然として健康(82%)だが、加工されたものよりも全粒穀物の味が好きだと答える消費者が増えている。全粒穀物を選ぶ際に味が障壁になると答えた人は、2021年は33% で、2018年の42% よりも少なくなっている。たいてい全粒穀物を選ぶと答えた人のうち、味を利点と考える人は45%、障壁と考える人は18% しかいないことから、全粒穀物を消費するにつれ、ナッツのようなしっかりとした味を楽しむようになると考えられる。全粒穀物の種類では、発芽穀物を求める人が昨年よりも増えて約25% いるが、植物ベース食の人(ヴィーガン、ベジタリアン、ペスカタリアン(畜肉を食べないが、魚、卵、乳製品などは食べる人))(47%)と、幼い子供(0歳~12歳)を持つ親(42%)の間でさらに多い。発芽穀物を選ぶ理由として、風味や味わい(58%)、消化性(44%)、栄養学的性質(栄養素のバイオアベイラビリティが高いなど)(41%)が挙げられている。また、Whole Grain Stamp(認定スタンプ)などの第三者によるパッケージシンボルがあることで、自分が買っている製品を信頼している人はおよそ3人に2人いる。Whole Grain Stampへの信頼は着実に高まっており、現在、全消費者の86% が信頼していると答え、若い消費者では89% が、小さな子供を持つ親では91% が信頼していると答えている。


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